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結局 敷金って何??

 

賃貸物件に住んだことが無い方でも一度は聞いたことのある「敷金」

「クリーニングの為の積立金?」

「オーナーさんや不動産屋さんの運転資金?」

認識は様々かと存じますので、分かりやすくお話します。

 

敷金はズバリ「保証金」「デポジット」です。

貸す側が借りる側から預かる保証金ですので、「家賃を滞納した際の保証金」という意味合いになります。

(滞納した時は預かっている敷金をウチでもらっちゃいますよーという意味です。)

じゃあ退去する時のクリーニング費用が敷金から差し引かれるのは何故?

というご質問が一番多く寄せられますので回答させていただくと、

「借主さんが退去する際に借主さんが負担すべきクリーニング費用、工事費用の振込をする手間を省く為」です。

クリーニング費用を差し引いた残額を退去する借主さんの元へ振り込む方が手間がかかりませんよね?

(貸す側の好意で少々ややこしくなっているのが大変心苦しいですが・・・)

この通りかなりややこしいので、最近では「保証会社への加入」「クリーニング費用の定額徴収 or 実費での支払い」

が主流になりつつあります。

保証会社とは借主さんが家賃を滞納した際に貸主へ立替払いをしてくれる会社です。

(もちろん立て替えた場合は保証会社から借主へきっちり請求がきます。狸寝入りは出来ませんので悪しからず笑)

敷金=家賃滞納に備えた保証金でしたので、こちらの会社を利用する事で敷金はナシ、という物件も増えつつあります。

(但し、保証会社との契約時に賃料の1ヶ月分〜半月分の契約金を支払うものや、月額で保証料を支払うケースなどがございます)

では結局与信の為にお金を支払うことに変わりはないのか、という意見が聞こえてきますが、

保証会社を利用することで「連帯保証人が不要※」となるメリットがあります。

賃貸物件の契約とはいえ頼みづらかったり、頼む人がいない、身寄りのない方でも物件を借りることが出来るのは大きなメリットではないでしょうか。

※保証会社には与信審査がございます。審査内容によってはお部屋の契約が不可となるケース、連帯保証人が必要となるケースもございますので、詳細は不動産仲介業者までお問い合わせ下さい。

敷金の本来の役割は保証会社の利用で解決しましたので、残るは退去時のクリーニング費用、工事費用についてです。

こちらも契約時 or 退去時に定額で徴収する or 実費(かかった費用のうち借主さんが負担すべき金額)

をお支払いいただきますというお約束を契約時に交わすことが主流になっています。

もともと敷金は礼金と同じ「慣習金」ですので、貸主たるもの必ず徴収すべき、といったものでもありません。

時代のニーズに合わせてそのあり様は変化しています。

 

★借りる人へのQ&A

・結局敷金がある物件、無い物件どちらを契約すべきなのか?

上記の通り、敷金を役割分担したものが「保証会社」「クリーニング費用」ですので、

敷金の有無が物件の良し悪しや契約金の損得を左右するものではありません。

但し、保証会社を契約した上クリーニング費用も定額で契約時に支払い、かつ敷金も取られる物件ですと、

契約金がかなり高くなりますので留意する必要はあるかと考えます。

(用心深い大家さんの物件、賃料が100万を超える様な物件は敷金預け入れ、保証会社契約、クリーニング費用契約時支払いのケースが多いです)

 

★貸す人へのQ&A

・保証会社は必ず契約してもらった方が良いのか?

強く、オススメいたします。

家賃の立て替え払いは勿論ですが、長期滞納者を強制的に退去させる「明渡訴訟」費用も保証会社が負担してくれるケースがほとんどです。

ご自身で訴訟提起をし、滞納者が退去し、お部屋の中が空になるまで(残置物の撤去など)かなりの費用がかかります。

ただ、契約金が高くなると借主さんの負担が増える=物件の募集競争力が低下する ため、

「保証会社の契約金を借主ではなく、貸主が負担しますよキャンペーン」を打ってでも借主に契約していただくのがベターです。

 

契約時の費用、退去時の費用をめぐるトラブルは不動産取引の中でもかなり多いです。

貸す側も借りる側も契約終了まで気持ち良く過ごす為にもしっかりと確認しておきましょう。

(何より手数料をいただいて取引の仲介をしている不動産業者の皆さんは明瞭な説明と契約手続きを心がけましょう。)

 

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