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不動産まめ知識

不動産証券化マスター

ストラクチャードファイナンス

 

ストラクチャードファイナンスとは企業の信用力に対して融資を実行する「コーポレートファイナンス」とは違い、

展開する事業や不動産であればその資産価値に注目し、融資を実行する手段です。

不動産証券化の意義として「倒産隔離」があり、

企業と企業が保有する資産を切り離す→切り離した資産(を保有するSPV)に対して融資を受け資金調達をするため、

このストラクチャードファイナンスは証券化において必須の手段です。

SPVに企業としての信用力は無い為。

★この資産分離の側面から見て「アセットバックドファイナンス」とも呼びます。

※アセットバックドファイナンスはあくまで「資産を現所有者からSPVに分離」した上で対象不動産の収益力などを加味して実行される融資ですので、担保付融資とは別物となります。

 

◆証券化のステークホルダー

オリジネーター

SPVへ売却する資産の持ち主。

サービサー

SPVがオリジネーターから移転した債権の回収を管理する者。オリジネーターが兼任する事が殆んど。(実物不動産で言うところの大家さんとしての作業です。)

また、不良債権化したものはスペシャルサービサーとして債権回収業者が動く。(家主が回収できなかった家賃を業者が回収します。)

サービサーが破綻し、営業資金等と入り混じったキャッシュフローの差し押さえが発生するリスクをコミングリングリスクという。

アレンジャー

資金調達のマネジメント全般を行う者。

SPV

法人、信託、組合等のオリジネーターから資産を譲り受けるための「箱」

 

◆ABSの償還方法

ABS(Asset Backed Securities)とはアセットバックドファイナンスとは異なり、

住宅ローンや商業用不動産担保ローンをはじめ貸付金銭債権の裏付けとして発行される証券です。

こちらの記事で紹介しているCMBS、RMBSもABSの一種です。)

アセットバックドファイナンスの場合、サービサーが債権回収を行いSPVに流れますが、ABSの場合、償還方法が複数あります。

・満期一括償還(ハードブレット

ソフトブレット

→ハードブレットと異なり、償還期限内に十分なキャッシュを得られなかった場合は償還を延期したり、早期の返済をスタートする等臨機応変な対応を可能とする。

コントロールアモチゼーション

→月毎、四半期、半年など償還金額を一定とし、支払っていく形態。償還金額を超える債権プールの余剰金はSPVに残るため、投資家の運用効率が下がる(オリジネーターの資金調達コストが上昇する)

パススルー

債権プールからのキャッシュフローをそのまま投資家に元利金として払う形態。投資家は元本償還のスケジュールが変動する、機会損失を被る等好ましくない点もあるが、オリジネーターの資金調達コストは下がる。

 

◆CMBS

CMBSとは商業用不動産向けノンリコースローンを担保とした証券化商品です。

商業用不動産向けローンは、アモチゼーション(分割返済)ではなく、

担保不動産の売却やリファイナンスによってバルーンペイメント(一括返済)されます。

 

◆CDO

金銭債権を裏付け資産とした証券化商品(債務担保証券)をCDOといい、銀行融資を対象とした商品をCLOといいます。

(債券類似商品である場合はCBOといい、CDOはこれらの総称になります。)

 

◆カバードボンド

金融機関により発行されている担保付の社債で、不動産担保付住宅ローン等の信用力の高い資産のプール(カバープール)を担保とし、

金融機関が破綻しても、金融機関とカバープールの双方に請求することができるデュアルリコースという特徴を持っている社債です。

 

◆組合

SPVは損金算入することで実質的な二重課税回避を行いますが、組合は法人格を持たないので法人税が課税されません。

前者を「ペイスルー」、後者を「パススルー」ビークルとも呼びます。

・任意組合

複数の当事者が出資して事業を営む契約であり、不特法は任意組合を前提とした根拠法になっています。

・匿名組合

GK-TKスキームのTKにあたり、任意組合と違い出資者と営業者に分かれる二者間契約になります。

※任意組合は無限責任、匿名組合は有限責任を負っています。

(任意組合は無限責任ですのでより割り勘で不動産を購入する要素が強い一方で、匿名組合は出資金額に損失が限定される有限責任の為、ステークホルダーへの支払いも多くなり、前者に比べて利回りは低下する傾向にあります。)

 

◆プロジェクトファイナンス

企業があるプロジェクトにおける資金調達を行う際に、プロジェクト自体から生じるキャッシュフロー(事業から発生する収益や事業の持つ資産)をもとに資金を調達する方法です。

プロジェクトファイナンスを導入する事で対象事業のリスク・リターンが明確になるメリットがあります。

・PFI法

民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律です。2011年に法改正が行われ、資金調達後民間企業が公共施設を設立した後、長期間運営権を付与する「コンセッション方式」が導入されました。また同改正により船舶、航空機の輸送施設及び関連施設もPFI事業の対象となりました。

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